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I N D E X
Vol.58
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| ●お話を伺いました |
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開発センター 表示技術開発部 開発第二担当
グループ長 分元 博文 氏
歴史小説を読むことと、ドライブが好き。難しい問題はいろいろあるけれど、悩むだけ悩んで、やるだけのことをやったら、あとは楽観的に。そう考えるようにしています。 |
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金沢市の南、手取川に沿って広がるのどかな田園風景の中に、東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社の石川工場があります。美しい自然と、素朴で暖かな伝統が息づくこの町で、世界最先端のディスプレイ技術が生み出されています。工場をお訪ねしお話を伺いました。
●会社のご紹介をお願いします。
分元:社名のとおり、東芝、松下の液晶事業を統合し、それぞれの強みを生かして、ディスプレイ技術で世界のリーディングカンパニーを目指そうということで2002年に誕生した会社です。テレビやパソコンなどの大型ディスプレイよりも、中型から小型を得意分野としていまして、たとえば携帯電話用では昨年の実績でトップシェアを獲得しており、日本で売られている携帯の2台に1台は私どもの液晶が搭載されているという状況です。カーナビの市場ではさらに強く3分の2のシェアを得ています。この他、アミューズメント、DVD、モバイルPC、小型ノートPCの分野が強みです。
●トップシェアを確保されている理由は?
分元:ひとつは、低温ポリシリコンTFT(薄膜トランジスタ)技術の優位性です。これはもともと世界で初めて東芝が開発した技術で、業界でも最高の技術を持っていると自負しています。低温ポリシリコンTFTのLCD(液晶ディスプレイ)の特徴は、まず非常に精細度が高く、画面が美しいこと。最近はカメラつき携帯などきれいな液晶が求められており、この技術が大きな強みになっています。カーナビ分野では旧松下から大きなシェアを持っており、ここに東芝の技術が合わさってさらに強力になりました。また、この石川工場はもとは松下の液晶事業部として、アモルファスシリコンTFT液晶テレビの生産を、世界で最初にスタートさせた歴史があり、アモルファスシリコンの技術でも実績があります。
実際にユーザー様に選んでいただいている理由は、性能はもちろん、品質に対する評価も大きいと思います。ポリシリコンは原理的に不良の発生率が低い技術ですが、不良の原因は、光学設計の問題であったり、実装などの生産工程での異物混入や汚染が原因であることが多く、これまでのさまざまな経験をもとに、厳しい工程管理を行い、不良率を最小限に抑えられるようになっています。
●液晶ディスプレイにもいろいろあるんですね。
分元:TFTをアモルファスシリコンで作るか、ポリシリコンで作るか、大きく2つの流れがあります。アモルファスシリコンは、太陽電池などにも使われている非結晶な状態のシリコンを用いたもので、ポリシリコンのように高い特性を持っていませんが、大きな基板を比較的簡単に作ることができるという意味では優れています。ポリシリコンは、特殊な方法でシリコンをある程度のサイズの結晶まで成長させたもので、それによってトランジスタの特性が100倍ぐらい上がるため、小さなサイズで高精細の美しい画面が実現します。液晶ディスプレイを動かすドライバICの部品までポリシリコンで作ってしまうことができるため、部品点数や回路点数もかなり減らすことができ、耐久性に優れ、薄型・軽量、低消費電力という特徴があり、中・小型端末の分野で特にメリットの大きい技術と言えます。
また、私自身はOCBモードという新しい液晶の開発に携わっているんですが、これは桁違いの高速応答が特徴で、それによって高画質の動画表示が実現できます。また低温では応答速度が非常に遅くなるという従来の液晶の問題点も解決できます。さらに広視野角という特性をもっていて、これをどのように生かしていくかの研究を進めています。
次世代のディスプレイとして注目されている有機ELの開発にも力を入れています。これは低温ポリシリコン技術がベースとして必要なので、もともと我々が持っている強みを生かして、いち早く事業展開していきたいと考えています。
●御社の工場は、環境への取り組みも積極的にされているそうですが。
分元:工場独自で廃液の処理施設を持っていて、汚染防止、廃棄物削減には特に力を入れていますし、コージェネを採用して省エネも推進しています。ここは近くに民家は少ないのですが、エアコンの室外機に全部カバーを設置するなどして、騒音対策も行っています。ISO14001は数年前に認証取得しており、継続して取り組んでいます。
●ノードアα試験機は、どのように製品づくりのお役に立っているのでしょうか。
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▲ノードアα
ドアはないが、エアカーテンで槽内は温・湿度制御ができる。 |
分元:私たちの部署では、開発の評価用に使っています。液晶ディスプレイの開発では、温度によって表示特性がどう変化するかを見ていかなければなりません。カーナビなどでは、マイナス30度から80度ぐらいまで、テレビでも0度から50度ぐらいの範囲の保証が必要です。液晶ディスプレイは、いろんなところでポリマー材料を使っているので、湿度の設定をして吸湿や乾燥による影響も見ています。
●ノードアαを選定していただいたわけは?
分元:使いやすさが最大のポイントです。開発のための評価なので、温度・湿度の条件をさまざまに変えたり、中に入れたまま光学測定をしたり、場合によっては中に機材を入れたり、いろいろなことをするのですが、ドアがなくて、槽内が結構広くて、簡単に温度・湿度コントロールができるというノードアαが、非常に使い勝手がいいわけです。すでに2台がかなり高い頻度で稼働しているので、今回もう1台購入しました。
●今後にむけての意気込みを。
分元:韓国や台湾が市場を席巻する勢いで、生産量ではすでに日本はかなり引き離された状況です。しかし日本で生まれて高まった技術ですから、このまま引き下がるわけにはいきませんね。そのためにも私たちは社名の通り、最先端の技術力で世界に挑戦していきたいと思います。
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▲東芝松下ディスプレイテクノロジー(株)
分元 氏
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▲(株)アメフレック
八尾 氏
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| 会社概要 |
| 社名 |
東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社 |
| 設立 |
2002年4月1日 |
| 所在地 |
(本社)
東京都港区港南4-1-8 リバージュ品川
(石川工場)
石川県能美郡川北町字山田先出26-2 |
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