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I N D E X
Vol.58
■地球の財産“生物”の大量絶滅を
食い止めるために
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| ●今回お話を伺いました |
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成生漁業協同組合代表理事、組合長
水嶋 敬次 氏 |
| 好きな言葉は「企業は人なり」。趣味は読書で司馬遼太郎の作品を好んで読んでいる。彼の作品はほとんど読破しているほどの大ファンである。モットーは、「人を思いやる気持ちを持つこと」。坂本龍馬のような政治家が今おれば日本も変わると一言。 |
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●今回アメフレック社の製氷機導入の経緯について、お話をお聞かせ下さい。
水嶋:機械を導入しようとなった時に、3社ぐらいのメーカーを検討したんです。いろいろ近隣漁協が導入している機械についても、お話を聞いてたりしてたんですが、近隣の漁協ではほとんどがアメフレックさんの機械を導入されてまして、また何の問題も起きていないということだったので決めました。最大の理由は、実績を買ったという感じですね。
●以前は貯氷施設しかなく、老朽化したので新設するなら、今度は製氷機を導入したいとお聞きしたのですが、決め手になったのはアメフレック社の実績だったということですね。
水嶋:そうです。各社いろいろ良いところと悪いところがあると思うんです。けど実績を見た方が、一番無難じゃないかなと思ったんです。
●導入される前と現在ではどうですか?
上林:今までは角氷を買って貯氷庫に貯蔵してたのですが、導入してからは自分のところで氷が作れる。以前はまず角氷を買い、それを運ぶ人の費用など、いろいろお金と時間がかかってました。けど導入してからは、人手もいらなくなりましたし、何より今までのコストを比較すると、この方が断然有利だという判断です。今年は機械の購入で費用もかかりましたが、将来のことを考えるとこの方が安くすむんです。
●この製氷機で大いに期待する面はどこでしょう。
水嶋:一番は利便性。それが第一です。先程お話した人の労力の問題が二つ目。今までは、角氷を運んだり、積んだりしていたのが、これからは氷が欲しいと思った時にすぐに氷が出てくる。なので、今では氷を運んだりするという人手もいらなくなりました。これからは少子化の問題がありますので、後継者問題のことを考えると、労力の負担を排除した、効率の良い環境を作ってあげないといけないと思っています。
●今後導入されるものはありますか?
水嶋:今のところフローアイスを視野に入れていきたいと考えています。
●それは魚の品質保持を考えてのことですか?
水嶋:そうです。より鮮度の良いものを提供したいと常に考えていますし、鮮度というのは消費者がもっとも気になるところですから、そういう声は出来る限り応えていきたいと思います。
●こちらの漁業では主にどんな魚が捕れるんでしょうか?
水嶋:地域性とかは違いがありますが、若狭湾沿岸にある新井崎、蒲入の漁港と変わらないです。イワシ、サバ、アジ、ブリなどを大型定置網で捕っています。
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立派な豪邸が二千円で建った時代に、ここ成生ではブリ漁の配当だけで、八千円もあった時代があったそうです。 |

●いつ頃から大型定置網をされてるんでしょう。
水嶋:明治42年からずっと現在まで続いてるんです。こんだけ時代が流れているのに変わらないということは、それだけすぐれた漁法ということです。
●いつ創業されたんですか?
水嶋:創業したのが明治39年なので、歴史のある漁村です。
●この辺は趣がある感じの漁港ですね。
水嶋:やっぱり、昔から村の人間関係というのがしっかりしてるので、昔ながらの型でここまでやってこれたのだと思います。この湾に住んでいる22所帯全員が、大型定置を中心として村をずっと経営してきました。それが現在まで続いてきてるという感じです。
上林:村全体でこの基幹産業を支えていこうという意思統一がされているということですね。
●明治から現在まで組織形態的には長がいて、組織図が系統だって継承されてるということですか?
水嶋:創業以来、伝統的に続いていることです。
●村に住んでる方は、みなさんお知り合いみたいな感じなんですよね。
水嶋:田舎っていったらみんな親戚周りになってしまう。昔は武家社会でしたからね。武家社会っていったら、親戚を増やして勢力を増すということです。田舎はどこでも村から村へ嫁がせて、勢力を広めていくんです。だから親戚を一人一人辿っていったら、村中のみんなが親戚になってしまうということです。
●ここは観光漁業などの仕事をされてる方はいらっしゃるんですか?
水嶋:成生は観光を一切排除してます。おそらく漁業だけで生活してるっていうのは、京都府下で成生だけだと思います。それだけは自慢できることです。
上林:ほかの漁村では漁師が遊漁船をしたり民宿したり、少なくとも数軒はあるのが現状です。だけど成生は全くない。
水嶋:漁業で充分に生活ができるので、そういう観光関係のことはしなくてもいけるんです。漁業で生活できないんだったら、他のことをしなければいけないですけど。漁村としたら珍しいことだと思います。
●そこは漁師として、漁業で生活するという誇りを持っているからだと思うんですけど。
水嶋:昔から続いているのを現在まで継承して、自然にそういう形になってるだけなんです(笑)。
●これからはそういう村の伝統を、若い人達が継いでいかなければいけないのですが。
水嶋:それに関しましたら、やはり悩みはあります。今までは問題なく継がれていってますけど、いくら昔から漁業だけで生活をしてるって言っても、実際難しい問題です。後継者問題に関したら、成生だけの問題ではないと思いますが。
●しかし、都会にいても漁師になりたいと思ってる人もいますよね。
水嶋:そうですね。けど成生に住んで、その成生に根を下ろしていないと、成生の場合は理解がしにくいとは思う。“成生で生まれ育った”ということが、成生で漁師になることが意味あることなんです。成生で生まれ育った者は、漁しかないんです。だから後継者っていわれたら、成生の漁師の息子が漁師になるのがやっぱり一番だと思うんですね。
●漁師を経て現在の職にあるという事ですが、組合長に就かれたのはいつなんでしょう。
水嶋:昭和58年の春からです。
上林:一番イワシが獲れた頃ですね。
水嶋:今はイワシはあまり獲れませんが、あの当時はイワシはどこででも獲れてたんですよ。
●年代によっては獲れる漁種が変わるんですか?
水嶋:はい、今獲れるのはアジに変わってますね。
●それは自然なことでしょうか。
水嶋:自然の摂理ですね。
上林:イワシに関しましたら、収穫量は昭和58年からずっと下り坂です。3年ぐらい経ったら、獲れる数は皆無になりましたね。
水嶋:今もその状態は続いてまして、もう10何年経ちますね。
●昔は獲れすぎて肥料にしてたんですよね。
水嶋:昔はそうしたりもしました。昭和40年代からはイワシは獲れない幻の魚って言われだしたんですがね。
●農業などはやられてなかったんですか?
水嶋:農業はそれこそ家庭菜園だけです。あと自分達で食べるお米と、食料に関しては自給自足していますね。
●環境問題について何かお考えありますか。
水嶋:特別考えはないですけど、一番困ってるのは化学繊維類が海に漂流していることなんです。ペットボトルとかナイロンの袋とか、それが定置網にどうしても入るんですよ。
●それはここ10年ぐらいの話ですか?
水嶋:もっと前からですね。それは切実に漁に出ていて分かることです。環境問題というより、人間のマナーの問題です。海にはゴミは捨てないということです。
●組合長が思われる漁業の醍醐味というと何でしょう。
水嶋:やっぱり漁をしてる時。特に大漁があった時ですね。そういう時は漁師冥利につきるなって実感しますね。これから漁師になるような子に、漁をする喜びを教えてあげたいですね。
●最後に成生の魅力を教えて下さい。
水嶋:“人”ですね。“成生は人なり”人を大事にしていかんといかんです。
●人を大切にするという気持ちが魚にも通じていると。
水嶋:成生の魚を食し、海の豊かさ、成生の人を感じてもらえれば嬉しいです。
| 概要 |
| 漁業名 |
成生漁業協同組合 |
| 所在地 |
京都府舞鶴市字成生626-2 |
| 代表理事・組合長 |
水嶋 敬次
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