I N D E X  Vol.58

■地球の財産“生物”の大量絶滅を
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お話を伺いました。

▲生産部 設備グループ 徳島チーム チーム長 越智 豊 氏


▲生産部 徳島工場長 鮫島 克朗 氏

今回お伺いしたのは、オーラルケア業界最大手『サンスター』の徳島工場です。サンスター製品のうち、国内トップシェアを誇る歯ブラシと200種類にも及ぶ化粧品がこの工場で生産されています。自然の宝庫とも言われるのどかな徳島県の東端にあって、徳島のもうひとつの側面を見せる近代的な松茂工業団地をおたずねし、お話をうかがいました。


あらためて会社のご紹介をお願いするまでもないほどですが…。
鮫島:オーラルケア事業ではおなじみのサンスター株式会社ですが、一般消費者の方にはあまり知られていない側面もあるんです。サンスターグループとして大きなところではサンスター技研株式会社がありまして、モーターサイクル用のスプロケットとディスクブレーキで世界トップシェア、他に建築資材として接着剤やシーリング材などもご提供しています。
オーラルケアとは畑違いのようですが。
鮫島:もともと創業者は自転車の修理などに使うゴム糊から事業をスタートしていまして、ゴム糊を金属チューブに充填する技術を何か他のものに応用できないか、というところから生まれたのがチューブ入り練歯磨きだったんです。ここを原点に一方ではオーラルケア、ヘルス&ビューティーの事業へ、ゴム糊関係の部分は、接着剤、シーリング材などの建築資材事業へ、自転車関係の延長線上でスプロケットやディスクブレーキなどの事業へとそれぞれ進化していったという歴史があります。
オーラルケア、中でも歯ブラシではシェアナンバーワンと伺っていますが、どのような努力をされているのでしょうか。
鮫島:おかげさまで歯ブラシについては、1987年に徳島に工場を建設以来、飛躍的にシェアを拡大してまいりまして、現在では国内シェアの25%、つまり市場の4分の1をこの工場から送りだしています。市販の流通の他に、歯科大学病院や歯科医院向けの分野でもビジネスをさせていただいていますので、臨床的なさまざまなデータを商品開発に反映させていく、その中で付加価値をいかに高めていくかという点に注力しているというのが、今の我々のスタンスですね。歯ブラシについても人間工学に基づいたハンドルの握りやすさや磨きやすさ、毛先の加工や、毛の硬さ、長さ、割り方など細部に至るまでの研究開発の成果として商品が生まれていくというのが、我々のひとつの特徴ではないかなと思います。
そういえば、G・U・Mのシリーズなどは歯医者さんのイメージですね。私たちが歯周病ということに関心を持つきっかけにもなったと思うのですが。
鮫島:歯周病についてはすでにみなさん高い関心を持っておられますが、もともとは我々がG・U・Mというシリーズを通じて訴求してきたコンセプトなんですね。歯周病菌を抑え、歯周病によって歯を失うことをいかに少なくしていくか、というテーマに取り組んで生まれた、我々のオーラルケア研究のひとつの成果といえるシリーズです。ブランドとしては他にOra2、BUTLERなどがあり、たとえばOra2は美白や口臭など、お口のエチケットに注目したシリーズ、というようにそれぞれにコンセプトとブランド戦略があります。
業界に先駆けた商品を数多く世に出されていますが、そんな新しい商品が生まれてくる土壌があるのでしょうか。
鮫島:ゴム糊の世界から歯磨きの世界へ、とはなかなか発想できないと思いますが、固定概念にとらわれず新しい分野へ果敢に挑戦したところに端を発し、さまざまに進化して、今のサンスターがあるわけです。たとえば、グループ会社がインテリジェントバイクという折りたたみ式電動アシスト自転車を開発、販売していますが、これなどもサンスターという名前からすればかなりユニークな商品だと思います。こうした既存の枠にとらわれないチャレンジ精神は、風土として脈々と社内に流れているのではないかと思います。
では、これからも思い掛けないものが?
鮫島:そうですね。びっくりするようなものが出てくるかもしれません(笑)。またそういったところを目指していかなければならないと思っています。




徳島工場について教えてください。
鮫島:徳島では歯ブラシと化粧品、それからマウススプレーの一部を作っています。工場は他に大阪・高槻にありまして、そちらは歯磨き、デンタルリンス、シャンプー、コンディショナーなどの生産がメインになっています。
我々の工場のひとつの特徴は、どこか一部分を外部に依託するのではなく、たとえば歯ブラシでは原材料の投入から、ハンドルをつくって、毛を植えて、包装するまでの一連の工程をすべて、このひとつの工場の中でまかなえるようなライン構成になっているという点です。それによって、受注してから製品が出荷されるまでのリードタイムが非常に短いという大きな強みがあります。
リードタイムが短いのが大きな強みというのは?
鮫島:日本の流通は大きく変わってきているんですね。ひとつは在庫を持たない。在庫というのはお金を眠らせるということですから、キャッシュフローという考え方からも、入荷した商品をいかに早くお金に変えていくかが、経営上非常に重要なことなんです。ビジネスの機会を損失することなくしかも最低限の在庫で、というのがお客さまのニーズですから、それに対して必要な商品を必要なタイミングで供給できるというのがメーカーとしての大きな武器になるわけです。我々メーカーにとっても、材料をたくさん買って、それを眠らせておいたら資金繰りは悪化します。いかに必要なものを必要なだけ買って、それに付加価値をつけて商品として出していくか、そのサイクルをいかに早くしていくか、ということが課題なんです。





直接口にするものや肌に触れるものだけに、品質面でも高いレベルが求められるのでしょうね。
鮫島:そうですね。設備的には省人化、合理化を追求して建設された工場ですので、非常に効率的にモノづくりができるしくみになっています。そして、その中で働く人は、品質に徹底的に注力するという考え方です。化粧品についてはGMPに基づく徹底した製造管理、また歯ブラシの場合はISO9001を99年に認証取得し、それぞれ高品質な製品づくりのための体制ができあがってきています。それも我々の大きな強みと言えますね。リードタイムはさらに短く、なおかつ細やかに良いモノをつくることで、コストの安い商品で市場に参入してくる海外の企業に対しても強い競争力を持たなければなりません。トヨタの生産方式というのは有名ですが、それを今一生懸命勉強していまして、モノづくりの体力を強化して、生き残る工場にしていくため、日々工程から見直す努力を続けているというのが現状ですね。
吉村:私が今回工事で関わらせていただき感じたことは、環境や安全にも非常に配慮されているということでした。
鮫島:品質とともに安全と環境は大きな柱ですね。環境問題については、ISO14001の認証を取得し、事業活動における環境負荷の低減に努めています。廃棄物削減や分別排出によるリサイクル率の向上などを全事業所で実践していますし、省エネルギーにも力を入れています。
安全性については、工場運営の中で厳格な安全基準を設け、安全第一を声高く叫んでおります。たとえば工場における安全衛生委員会活動では、定期的な工場巡回や改善指導を細やかに行い、不安全箇所や不安全行動の是正に努めています。歯ブラシのような小さなものでも、それを作るための機械は結構大掛かりなものが多いんです。たとえばハンドルの成形の工程では1トンもあるような金型が上下しています。そんなところで事故でも起きれば、命にかかわる大事故につながりかねません。起こってからでは遅いので、厳しい上にも厳しく、細心の注意を払ってゼロ災害を目指しています。おかげさまで今年6月、徳島県の労働局から安全・衛生に関する優良企業として選ばれ、労働局長表彰をいただきました。今後も地域事業の模範となるようにという言葉をいただきましたので、それもひとつの糧に、今後さらに努力をしていきたいと思っています。
今回導入いただいた設備とは?
鮫島:先に申し上げたように、衛生管理をいかに徹底していくかは我々にとって非常に重要な課題です。特に充填の工程ではクラス管理をしていまして、ダストに関する基準をもとに、その基準内の環境が維持できているか毎日モニタリングしています。そうした目に見えない、空気中に浮遊している菌の汚染をいかになくすかという高いレベルの衛生管理については、その分野で知見をお持ちの企業さんに、工場の改装や建築などいろいろとお力添えをいただいています。そんな中で今回はアメフレックさんにもご提案をいただいて、新しい製品の充填工程のためのクリーンブースの設計、建築をお願いしたということです。
新しい製品とは?
鮫島:パウチにノズルとキャップをつけたこれまでにないチューブで、使った後キャップを閉めることができ、いろんなデザインをほどこすことができる、非常に可能性を秘めた商材です。現在はホテル向け歯磨きや新製品のサンプルとしての動きを進めながら、マーケティングを行っているところです。
越智:キャップをつけることで、使い捨てではなく何度かお使いいただける。パウチの素材も環境に優しいものを使っています。
アメフレックに発注いただいた経緯は?
越智:アメフレックさんについては、もともと高槻のほうでおつきあいがあって、何度か提案や見積りをいただく中で、冷凍・空調や環境機器の分野に強く、コスト面での競争力もある企業という評価がありました。高松に営業所もあったので徳島工場の設備をお願いすることになりました。
今回の設備についての評価は?
越智:短納期のうえ仕様変更などがあったにも関わらず、ベストを尽くしてやっていただいたと思います。この設備は昨年8月に行ったもので、その後も案件がある度に提案をしていただいています。そんな中で少しずつアメフレックさんにお願いする頻度が高くなってきているのは、コストの面、仕事の面で問題がない結果で、我々の評価の表れです。
今後アメフレックに期待されることは?
鮫島:安心・安全な製品を生み出す環境整備は今後とも最大のテーマです。アメフレックさんには、そのための情報提供や、専門的な分野での助言に期待しています。また、環境問題も大きな課題ですので、省エネルギーの情報や提案もいただきたいと思います。どちらも長期的な課題ですが、一歩ずつさらなる環境改善に努めていきますので、今後ともご協力いただきたいと思います。






今回、インタビューにお答えいただいた皆さんに、プロフィールや趣味ついてお聞きしました。
生産部 徳島工場長 鮫島 克朗 氏
徳島に赴任して6年目。新鮮な魚とうまい酒が毎日の楽しみ。スポーツから音楽まで趣味は広く浅く。「何でもかじってはみるけど、昔フォークのバンドを組んでギターを弾いていた頃のように夢中になることはなかなかないですね。」

生産部 設備グループ 徳島チーム チーム長 越智 豊 氏
酒と歌とゴルフが好き。「休日は女房と花を見に出かけます。」梅、桃、桜、チューリップ、つつじ、ひまわり、秋は紅葉。おいしい店を探したり、時には温泉に入ったり。昔フォークのバンドをやっていたというのは工場長と話が合うところ。

サンスター(株)鮫島 氏(右)
サンスター(株)越智 氏(中央右)
(株)アメフレック吉村 氏
(中央左)
(株)アメフレック松永 氏(左)

 
会社概要  
社名 サンスター株式会社
所在地 (徳島工場所在地)
徳島県板野郡松茂町豊久字豊久開拓139-16
(本社)
大阪府高槻市朝日町3-1
創業 1946年2月
設立 1950年11月
資本金 10,782百万円

 



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