2006年1月発行 Vol.66

 


アソー株式会社


無添加でピュアな製品を作り続けるためには、どうしても必要なパートナーとしてアメフレックさんを選定しました。

アソー株式会社 
代表取締役 桑村 浩幸氏

 

クリーンフィルム・クリーンポリ袋製造メーカーのアソー株式会社に新たに導入されたクリーンルームは、安心・高品質な製品作りと、「無添加」にこだわるアソー・イズムを集約した施設となった。

 

 

アソー株式会社
業務部 製造課 クリーン工場
工場長  中川 裕之氏

●御社の事業内容から教えて頂けますか。

桑村:当社はポリエチレンのクリーンポリ袋をはじめ、各種容器の内装袋の製造・販売などを手がけています。一般向けの製品もありますが、医薬品・電子関連の企業様が主な取引先となります。

●クリーンポリ袋とは、具体的にはどんな製品なのでしょうか。

桑村:たとえばスーパーで買った食材を入れるポリ袋を不溶性微粒子測定装置という検査機器にかけると、だいたい1袋の内面に2ミクロン程度の目に見えない微粒子が、約200万個も付着していることが分かります。いくら無添加・無農薬の野菜でも滑剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤といった化学添加物が付着したポリ袋に入れてしまっては何の意味もありません。医薬包装材でも添加剤を原料に使っているメーカーがちょくちょくあります。当社の生産するクリーンポリ袋は一切添加物の入っていない「ピュアラローデン」というものです。生意気な言い方かも知れませんが、我々が啓蒙するのは本当に「無添加」で「ピュア」なモノを使ってくださいよということです。我々の企業コンセプトは「無添加」の材料で商品を作り続けるということです。

●そんなにたくさんの付着物があるなんて驚きですが、それを知らずに使用し続けている医薬品・食品メーカーもあるんじゃないですか。

桑村:ありますよ。ご存じでない企業様には、我々は「無添加」のものを使ってくださいよとお薦めします。「無添加」を謳うなら異物の付着は許されません。ポリ袋メーカーの中には「何千枚の中には一枚ぐらい異物がつくこともあります」とおっしゃる企業様もおられます。しかし我々もまだまだではありますが、この度、当社では2000年度版のISO9001認証を受け、一粒のパーティクルも付着させないという品質方針を掲げています。更なる品質向上にむけて邁進しておりますが、そのためには、アメフレックさんのクリーンルームがどうしても必要だったという訳です。

●2001年3月のECOLO PRESS取材時にも「無添加」のことを語っておられましたが、現状の流れを変えるのは大変だと思います。したがって製品のプロモーションが重要になってきますが、御社ではどんな手を打っておられますか。

桑村:特に力を入れているのは品質管理の規格取得です。医薬品の場合にはUSP(United States Pharmacopeia 米国薬局方)、日本の日本薬局方、EP(European Pharmacopeia ヨーロッパ薬局方)といった規格取得に2年前から取り組み、おかげさまで3つとも取得完了しました。数年前まで規格取得はあまり話題にもならず企業にとって必要とされませんでしたが、最近ようやく規格に対する社会的関心が高まり、当社への評価も変わってきたように思います。また当社では米国食品医薬品局(FDA)のDMF type3(Drag Master File 包装材分野の医薬品等登録原簿)への登録も済ませ、原材料、製造、加工、包装、品質管理などの製造関連情報を当局に登録されております。

外資系巨大メーカーに対抗するために日本の医薬品業界では統廃合が進み、競争力をつける必要に迫られています。企業母体を大きくするためにはそういう規格取得の重要性が高まってくるのです。規格取得に要した費用は決して少なくないですが、それが最近ようやく実になってきて、今回のアメフレックさんのクリーンルーム導入でさらに「無添加」のコンセプトを発展させられると考えています。

●そういえば、生産能力アップを含めたステップアップの段階で、数年後まで計画がみっちりあるよというようなことをおっしゃっておられましたが、導入にあたってどういう点に最も留意されましたか。

桑村:お金をかければきりがないということで、当社がどの程度の規模で事業を展開するかというポジショニングが一番大事でした。10年前からクリーンルームを使用し始めましたが、当時はクリーンルームなら何でも良いという考えでした。しかし10年経つとむやみにお金をかけるのではなく、どこに力を注ぐべきかがだんだん分かってきましたね。アメフレックさんとは長年のパートナーなので、あうんの呼吸で理解して頂いたので、非常にやりやすかったです。

また今回はパイロットプラントという意味合いがあり、前回の設備と今回の設備を最終的に融合させた形で建設を予定している新工場に移転・集約しよう考えています。クリーンルームとしてはこの工場を集約前の最終形にするつもりです。

再利用され、
カスタマイズされたエアシャワー

●工場長の中川さんはアメフレックとのつき合いは2回目ですが、現場サイドからはどういう指示・要望を出されましたか。

中川:クリーンルームというとパーティクルの管理が最大の問題となってきます。異物の持ち込み、エアシャワーと人と原料の出入り口をそれぞれ別々にするとか、あとはクリーンユニットの風向きをどう変えるかですね。全般的に厳しい要求を出させて頂きましたが、設計・施工までとことん付き合って頂けました。これからもユーザーにとって管理のしやすいクリーンルームを作って欲しいと期待しています。

●アメフレックはクリーンルームの導入事例が豊富です。今回の導入にあたって、アメフレックの対応で良かったポイントと言えばどこでしょう。

桑村:クリーンルームを導入するとなると提案次第でいくらでもお金を取ることはできるのですが、高いものを売ればいいという姿勢ではなくて「どの程度の清浄度を必要としているか」「どういうクリーンルームをつくりたいか」というニーズをしっかりと聞き出して頂き、それを理解した上で導入のプランを提案、コストを提示して頂きました。他社のクリーンルームの導入コストも把握していますが、非常に高額で不必要な設備まで揃えた過剰設備が多かったです。アメフレックさんはビジネスに対する考え方が非常にきれいで、素晴らしいと思います。

それと手を抜かずに担当者の方が現場に駐在していてくれたことは大きな安心でした。普通は日替わりで担当者の引き継ぎもうまくいかないものですが、アメフレックの鈴木さんがずっと付いていてくれました。これがアメフレックさんの施工姿勢かと感心し、本当に感謝しています。当社の希望通りにカスタマイズして頂いて、施工精度も素晴らしく、とても使いやすいものに仕上げて頂きました。当社では以前からお客様から要望が出ていた、ラミネート、スリッターフィルムという分野に進出予定で、新しい機械も導入します。このプランがうまくいけば、工場の進化・集約が加速度的に早まります。ですから2〜3年後に予定している新工場への移転の際にも、頼りになる存在としてご協力をお願いしたいと考えています。

●次の進化・集約の命運をアメフレックのクリーンルームにかけたと言えそうですね。

桑村:そうですね。これからはコストも問題になってきます。高額なクリーンルームを買ったが為に高い製品価格に転嫁されるなら、必要な分だけボリュームを投下して償却比率を抑える方が、お客様により安価な商品をお求め頂くことになり、喜んで頂けると思いますし、それが当社にとっても新たな市場確保にもつながります。

●クリーンな製品に対するニーズもますます高くなりますし、御社製品のシェアもさらに伸びていきそうですね。

桑村:私はうぬぼれを一番恐れていますので、弛まぬ努力を続けていく覚悟です。現在、クリーンルームが当社には4室あり、その中で1室は加工用。生産用には2室が稼動していますが、今回生産用に3室目のクリーンルームの導入ができるようになったということは、当社のクリーン製品に対するニーズが高まると信じているからです。

「クリーン10倍」と言って、クリーンという言葉がつくだけで価格が10倍になるといわれた時代もありますが、これからはどうクリーンなのかという説明責任を果たさなくてはいけない時代になったと考えています。私たちもかつてはそうでしたが、「クリーンルームで作ったから製品もクリーンだ」と誤解しているメーカーが多いんですね。つまりクリーンという言葉をイメージ戦略に利用していただけなんです。

巨大資本のメーカーのようなことはできませんが、中小企業の中ではクリーンの意味をしっかり理解して、実践しているトップブランドとして認めて頂きたいのです。

●クリーンルーム導入、ISO取得をきっかけに社内のインフラが整って、御社の営業ツールにもなっていますね。

桑村:私はクリーンルーム、ISO、従業員が三位一体となって製品づくりに挑まないと、クリーン業界に従事する者としての責務は果たせないと考えています。ISOを不要と考えている企業も多いですが、当社の場合は取得して良かったと思います。取得前は監査について何も分かっていなくて「トレーサビリティって何ですか?」というレベルで、手順書やQC工程図などを作成する手順の煩わしさのイメージばかりに気を取られていました。しかし現在は、様々な規定や手順の厳守は最重要ですが、内部監査・外部監査の実施に加え、自分たちで作ったシステムを適正に維持していくことが何より重要だと痛切に感じています。ISOの品質保証システムが社内に浸透することによって、社員が作業の意味を理解し、モラルの向上につながりました。今では、お客様が来られて、作業について尋ねられても何を言わんとしておられるのか分かるようになりました。ここに来てようやくISO認証工場らしく正常にシステムが稼働し始めたかなと思いますね。

●御社では従業員の皆さんがしっかりあいさつをして、明るく家庭的で、会社の一体感、勢いを感じます。社長から見てどんな社風だとお思いですか。


桑村:私も中川も40代半ばで、あとは30代半ば〜20代の従業員ばかりです。若いということはメリットですが、それは荒さでもありますよね。しかってばっかりでは伸びないので、例えばちょっとしたことでも褒めてあげるとか、喜びを共有することで社内の雰囲気が良くなっていく気がします。当社の従業員はまじめで仕事はとことんまでやる人ばかりですよ。私もまだ若いので、みんなで一緒に頑張っていこうよという感じですね。

 

中央左: アソー株式会社 桑村氏
中央右: アソー株式会社 中川氏

左:(株)アメフレック 高瀬
右:(株)アメフレック 鈴木

 

会社概要
社名 アソー株式会社    
所在地 〒533-0013 大阪市東淀川区豊里6丁目10番3号
代表者: 代表取締役社長 桑村 浩幸
設立: 昭和44年11月30日
従業員数: 20名

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Index Vol.66
■ TOP INTERVIEW
  (株)アメフレック 土山社長

■ ALLOW ME TO SAY
  「本当に強い大学

■ TRADERS WATCHING
  株式会社椿本チエイン 様

■ NEXT STAGE
  タック化成株式会社 様
■ Special topic(1)
  福井県民生活協同組合 様
■ Special topic(2)
  生活協同組合 コープかがわ様
■ イベントリポート
  MINATO USEFUL
      SEMINAR 2005
  港産業株式会社 様
■ Special topic(3)
  アソー株式会社様

■ 最新技術紹介
  「第8回AFC環境セミナー
  「大阪市工業会連合会
    
創立50周年記念式典

■ NEWS
  次世代空調システム研究
   (第2回見学会リポート)

 



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  エコロプレス2006年1月号